御徒町~上野間高架下店舗(大丸商店+I邸)
所在地:東京都台東区
工事施工者:剛保建設株式会社
共同設計者:剛保建設株式会社一級建築士事務所
建物用途:物品販売業を営む店舗、飲食店、事務所
構造・規模:鉄骨造 地上 2階
面積:敷地面積299.37 ㎡ 建築面積255.19 ㎡ 延床面積435.99 ㎡
計画期間:2016 年 2 月~ 2017 年 7 月
工事期間:2017 年 7 月 18 日 ~2018 年 1 月 30 日
写真撮影:桧川泰治
設計主旨:JR上野~御徒町に至る鉄道高架下の有効利用に関するプロジェクトの一つである。敷地は上野アメ横商店街にほど近い場所で、常にひとの行き交う喧騒のなかに位置している。オーナーはたばこ販売店を建物の一角で開きながら、同一建物に飲食店舗、アパレルの洋服販売店を計画し、賃貸として店子に貸し出している。 また戦後の混乱期からこの地に住まわれている母親のため、再度たばこ店の上階に住宅を計画し、引き続き、住居として住むことを望まれていました。計画の対象である敷地はいびつで2面の道路に面してはいるものの角地に隣家を挟んでいる。また都市施設である高架の柱が敷地内を貫通していて 計画の建物はそれらの柱を避けなければならない、上部には鉄道高架があり、高さも制限されるという自由に計画することが難しい難易度の高いものとなった。計画の建物の内部に高架の柱が貫通して、高架の高さも高いところ低いところがあり、それらの条件を生かすように高いところで2階を作り、低いところは1階で止めるといった高架の形状に合わせた「ところてん」のような建物となった。そのため店舗内にいきなり高架柱があったり、高架の折り上がっているスペースに2階のルーフテラスを設けたり、とその名の通り空間を平面的にも、断面的にも有効に利用した計画となっている。建物形状は通りに面した部分でしか現れては来ず、通りを行き交う人は建物の一断面を認識することになる。